江戸東京博物館の「よみがえれ!シーボルトの日本博物館」
(2016年9月13日より開催中)の内覧会に参加させて頂きました。
シーボルト(フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト)はドイツ人の医師で博物学者。
19世紀に2度来日しています。
江戸時代には日本に近代的な医学を伝え、
日本に関する膨大な資料を収集してヨーロッパへ持ち帰ります。
その資料は、日本の自然や文化、日本人の生活についてなど、多岐に渡ります。
一度目の日本滞在時には日本博物館を構想し帰国後に、ライデン、アムステルダム、
ヴュルツブルク、ミュンヘンの各都市において日本展示を実現。
二度目の日本滞在時には、彼の構想した日本博物館を
より充実・完成させる目的で、資料が収集されました。
今回の展覧会では、シーボルトの膨大な日本の資料の中から約300点を展示。
煌びやかな工芸品や美術品だけではなく、
庶民が用いた道具や生活用品なども幅広く集められています。
内覧会の始めには、江戸東京博物館・副館長の小林淳一さんによるギャラリートーク。
とても丁寧に詳しくお話し頂きました。
興味深いお話の数々、また面白い話題がたくさんで
参加者の皆さん、熱心に聞いておられました。
「日本の宗教」と題されていたそうです。

左から
阿弥陀如来立像
ミュンヘン五大陸博物館蔵
室町時代後期~江戸時代初期
©Museum Fünf Kontinente
高杯
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente
観音菩薩立像
ミュンヘン五大陸博物館蔵
室町時代後期~江戸時代初期
©Museum Fünf Kontinente
麒麟香炉
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente

左から
僧形座像
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代前期
©Museum Fünf Kontinente
燈籠
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente
麒麟香炉
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente
奥
花鳥図衝立
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente

左
蛇身弁財天像(厨子入)
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente
右
亀形筮筒台
ミュンヘン五大陸博物館蔵
江戸時代後期
©Museum Fünf Kontinente
蛇身弁財天像(ミュンヘン五大陸博物館蔵)は
アムステルダムでの日本博物館に展示された作品のひとつ。
蛇体なので苦手な方も多いかと思いますが、穏やかな表情なさっています。
尻尾(蛇の場合は体の先?)は、まるで手を合わせているかのように見えます。
亀形筮筒台(ミュンヘン五大陸博物館蔵)は
霊亀をかたどっています。筮筒台というのは、易占いで使う
筮竹を入れる筒を立てる台なんですね。
霊験ありそうな亀さんです。

効能書きには、精神を整える・毒消し・口中一切の病・立ちくらみなど
24種類の薬効が書かれているそうです。
江州伊吹山産もぐさ(ミュンヘン五大陸博物館蔵)の伊吹山とは
滋賀と岐阜の県境にあるお山。
もぐさの産地なのだそうです。
メモ魔であるシーボルトのメモ書きあり。