田中一村展

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千葉市美術館「田中一村 新たなる全貌」へ。
近年の調査で発見された資料を含む約250点の展示。
過去最大規模になるとのこと。

子供のころから南画を描き
「神童」と呼ばれていた一村さんは
50歳から奄美に移り住み、日本画の題材としては珍しい
亜熱帯の植物や鳥などを描きました。
大島紬の工場などで働きながら描き続けて
1977年、69歳でその生涯を終えました。
命日は9月11日。
1980年代にNHKの番組で紹介されて
広くその名前を知られるようになりました。

今回の展示は東京時代、千葉時代、奄美時代の三部構成

奄美に渡るまで、
様々な技法を使い多種多様なモチーフを描いています。
格闘したんだなあ。
詰め込み過ぎてるように思える作品や
ぴりぴりしたものを感じる作品などがありました。

九州などを旅して描いたスケッチから起こした作品は
大胆な構図が印象的です。

しかし、一村さんといえばやはり奄美なのでしょう。
リアルでありつつ、現実から離れた理想郷のような風景。
風に揺れる葉のたてる音、鳥の声、波の音。
迫力のある構図、コントラストくっきり。
強い意志が感じられ、鬼気が迫るほどの。

クワズイモとソテツ」という作品が好きです。
奄美での作品にビロウとクワズイモがよく登場しています。
生前に一村さんは『ビロウとクワズイモが好きだ』と語っていたそうです。
『広がるのが好きだ』と。

ビロウ(蒲葵、枇榔、檳榔)とはヤシ科の常緑高木で
葉先が細かく裂けて、垂れ下がる。
古代天皇制において、松や竹などよりも神聖とされた植物なのだとか。
高さは成木で10~15m位、幹の径30~40cm位。

孤高の画家とよく称されますが
ご近所とのお付き合いはあり、
何かのお礼には色紙を描いて送るなど
決して人と疎遠になっていたのではなく。

奄美には田中一村記念美術館があります。
プロフィールや作品などはこちらに。

今回の図録はハードカバーで359頁あって
カラー図版250点で 2,500円 。
お買い得ですね。
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by tote-note | 2010-09-04 23:45 | art

あちらへ、こちらへ、とてててと。


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